つなぎ売りの上手なやり方/タイミングを教えます

9月に入って、配当や株主優待を受け取りたいという人が市場に参加してきていますよね。そんな人のために有効な手法がつなぎ売りだと言われます。

しかし、この「つなぎ売り」は株主優待や配当狙いの人以外にも有効に取り入れることができる売買戦略です。そのため、今回はつなぎ売りの上手なやり方を解説していきます。

あなたが知りたいどのタイミングで売りを入れたらいいのかを詳しく解説していき、上手につなぎ売りを利用して利益を伸ばしてください

つなぎ売りとは?

そもそもつなぎ売りってなに?って人も多いと思います。なので、その説明からしていこうと思います。つなぎ売りとは、株やCFDなどを買っている場合に、下落する前に同じ枚数売る戦略のことです。

文章で定義を説明すると、少しわかりにくいので事例でなるべくわかりやすいように説明しようと思います。

つなぎ売り事例
①日経225CFDを1枚買う
②配当相当額が3/26
③3/26より前に日経225CFDを1枚売る
④配当相当額の権利を得る
⑤日経225CFDの売り買い両方決済

なぜ、このような面倒なことをするのかというと配当をもらおうとして買っている人が権利を獲得したとたんに売ってくるからです。

そのため、一時的に日経225が下がる可能性が高いので売りを入れて下がっても大丈夫にするのです。ちょっとの配当相当額を受け取るために、株価が下がって損をしたら意味ないですよね?

 

だから、あらかじめ下落してもいいように売りを入れて一時的に両建てにするのが「つなぎ売り」になります。ポイントは同じ枚数の売りを入れるということです。

今回は、日経225のCFDで説明しましたが株式でも同じことです。トヨタ株を買って、トヨタ株を売る。そのことで配当を得られることができます。

つなぎ売りのデメリットは?

これだけ聞いていれば、つなぎ売りのデメリットはないように感じます。しかし、デメリットのないものなど存在しません。デメリットは大きくわけて2つです。

つなぎ売りデメリット
①売るタイミングがわからない
②売りは配当相当額を支払う必要がある

デメリットは、この2つになります。売るタイミングがわからなかったら、つなぎ売りってけっこう難しい。本当に配当前だけ売買するのであれば買いと同時に売りを入れればいいです。

しかし、一般的にはある程度保有して値上がり期待で持ったついでに配当も受け取ります。そうであれば、売るタイミングをミスれば配当を受け取ってもマイナスになることがあります。

なので、売るタイミングについては後ほど詳しく解説していきます。そして、もう一つデメリットは、売りは配当相当額を支払う必要があります。

そもそもの仕組みとして、売る人の配当相当額が買う人が受け取る配当相当額になります。なので、少しの金額ですが受け取る配当が減ってしまいます。売りを入れることで、受け取る配当と支払う配当が相殺されてしまうのです。

つなぎ売りのやり方

つなぎ売りで、最も難しいのはこの売りのタイミングです。どのタイミングで売ればいいのかそれを具体的にチャートを見て解説していきます。

売りを入れるタイミングとしては、移動平均線を割ったところを一つの目安にすればいいと思います。ちょうど、赤丸で囲っているところですね。

そういうところで売っておけば大きな損をすることはないと思います。今回は、日足の移動平均線で表示していますが、より損をしたくないなら4時間足や1時間足の移動平均線を割ったところがよいタイミングです。

 

2019年9月に日経は急上昇しています。なので、配当受け取って決済しようと思っている人がかなりいます。もし「つなぎ売り」をするのであれば、1時間足のタイミングで売りを入れておけばよいと思います。

先物ではつなぎ売りできない?

これまで、つなぎ売りをCFDや株で可能という話をしてきましたが先物はできないの?という疑問がわいてきます。先物には、配当がありませんので出来ないとネット上では書かれています。

 

しかし、配当を受けるためのつなぎ売りではなくて値幅をとる(キャピタルゲイン)のつなぎ売りは可能です。私も時々やりますが、失敗したことがありません。

 

つなぎ売りの本質は、両建てです。なので、別に配当や株主優待とからめる必要は一切ありません。ただ、それを獲得するために「つなぎ売り」を利用している人が多いってだけです。

 

具体的に、どんな形のつなぎ売りをしていけば先物で失敗しないのかを見ていきましょう。私が行っているルールは2つだけです。

先物のつなぎ売り
①含み損のときのつなぎはしない。
②つなぎ売りのタイミングは利確のタイミング

まず、つなぎ売りの前提として含み損を耐えるために両建てしてつなぐってやり方は絶対にNGです。初心者がやるとほぼうまくいきません。

あくまで、つなぎ売りは利益を伸ばすためにやるものです。この前提を間違ってはいけません。これを間違ってしまうと、損切りできなくなってしまうので「つなぎ売り」は利益を伸ばすものと理解してください。

 

そして、つなぎ売りをするタイミングを私は「グランビルの法則の5番」を利用しています。では、わかりやすいように具体的にチャートでみていきましょう。

 

9月の日経225先物の急上昇の1時間足のチャートです。1時間足を割った赤丸のタイミングでグランビルの法則5番が発生しています。これだけ上がったのだから、ここから調整が入ってもおかしくない。

 

しかし、冷静に判断すると強い上昇トレンドの最中なので、まだ利益が伸びる可能性があることに気づきます。そこで、利確するのではなく同じ枚数の売りを入れて両建ての状態にします

そして、移動平均線を上抜けしてグランビルの法則2番を確認して売りを決済します。すると、買いだけ残るので利益が伸ばせますよね。

 

これが、グランビルの法則5番が発生したので利確ってなると後の上昇がとれていません。もう一度買いで入るのって心理的にけっこう難しい。でも、売りを決済して買いだけにするというのは心理的にかなり楽です。

もし、この後に仮に真っ逆さまに下落しても両建ての状態なのでこれまでの利益は一切減らない。適度なところで両方を決済すればいいだけです。

 

なので、利益を伸ばしたい。いつも伸ばすことができないというあなたに私は「つなぎ売り」をおススメしています。つなぎ売りを利用すれば利益を伸ばせるのです。